アニメ映画「スパイダーバース」が公開されるのに合わせ、漫画「スパイダーバース」が1500円というお得価格になってたので、買った。そしたら面白かったので、特に安くもなってない「エッジ・オブ・スパイダーバース」と「ワールド・オブ・スパイダーバース」も買った。
まあ正直言うと、エッジとワールドは、本編に比べて分量は多いが面白いのは断然本編だったな。順番的には、本編>>>>ワールド>>エッジくらいか。
感想
では改めて感想を述べたい。
スパイダーバースは、幾つもの多元宇宙のスパイダーマンを食う「インヘリターズ」なる敵を倒すため、スパイダーマン達が集まって協力し、戦うという話だ。本編にはその戦いの様子が、エッジには本編の前、あるスパイダーマンがインヘリターズの動きに気付いてチームを作ったりする話で、ワールドは本編のストーリーの間、何チームかに別れた内本編に出てこなかったチームの活躍の話だ。
ただ、エッジとワールドには、色んな多元宇宙のスパイダーマンのショートストーリーが挟まれている。一応最後にインヘリターズに食われるとか、他のスパイダーマンに助けられるとか、何らかの形で本編に関わる奴が多いが、たまにホントにただ出てきて終わりみたいな奴がいる。正直、食われる奴と関わらない奴はスパイダーマンマニアでない俺にとっては全く必要ない話だ。特に本編前のエッジ側にはかなり多い。それが面白さの順番に繋がってるわけだ。
ワールド側は、まだ本編に関わってるので面白い。ただ、断片的なので感情移入しにくいのが欠点か。
日本の週刊少年漫画だと多分エッジは回想シーン、ワールドは本編、ショートストーリーはコミックスのオマケ又は別冊の月刊誌で連載だ。
アメコミは初めて見たが、吹き出しがいくつも連続して、一コマで会話がかなり進む。日本の漫画だと一ページ行くんじゃないかくらい話す。なので日本の漫画だと本編だけでも大分長そうだ。
そう思うと、本編、エッジ、ワールドの分冊化はストーリーを楽しむには短くて楽だし、補完もしっかりしていて良い形にも見える。
本編だけだとちと唐突だが、良い具合にご都合主義に見えて痛快度が増して見えたので俺は好きだ。ハマって何回も読んだし、エッジとワールド買ったくらいは面白かった。
考察
ストーリーを読んでいて幾つか疑問が出来た。それを書きたい。ちなみにネタバレだ。
インヘリターズは何を食べる生き物?
劇中、インヘリターズは蜘蛛の眷属(トーテム)を食べると自称していた。しかし、他の動物の眷属も美味しいって言いながら食べてたし、突然変異の蜘蛛も食べてた。さらにカーンは動物なら何でも良いと言ってた。結局、コイツらは何を食べるの?通常生物とミュータント生物の差分の生命エネルギーとかなの?それとも単に生命エネルギーを吸う生き物?
じゃあ蜘蛛は何?嗜好品的な物なのかな?でも、そもそもインヘリターズは、蜘蛛の眷属を儀式で滅ぼそうとしてたよね?アレが分からん。好きな食べ物を滅ぼすために生きてる人達って意味が分からん。
もちろん、蜘蛛の眷属狙いなのは理にかなってるよ。彼らが次元を移動するのに使ってるマスター・ウィーバーはグレートウェブと言う、スパイダーセンスの源を使って次元を感知してるから、行った先には絶対スパイダーマンがいるはずで、だから食べるのに困らないんだろうとか。けど、根本的には自分等の食べ物を滅ぼすために頑張るのはよく分からん。
蜘蛛の眷属って何?
スパイダーバースにはあらゆるスパイダーマンが集まったけど、実は関係無い人もいるんじゃない?って話。例えば日本の東映版スパイダーマンは、見た目はスパイダーマンそのものだけど、実は宇宙人にパワーをもらってる、ウルトラマンに近い存在だ。それでも食われるの?何でだ?
スパイダーバース(漫画)とスパイダーバース(アニメ)
スパイダーバース(漫画)は、全部のスパイダーマンが集まってインヘリターズと闘う話だけと、じゃあアニメ版との関係性は?って話になるよね。だって、漫画とアニメどっちが先か知らないけど、漫画版の後にアニメなら、アニメではみんな知り合いで、ストーリーが途中からみたいになるはずだけと、それじゃ面白い作品にならないよね、きっと。
つまり、漫画のスパイダーバースとアニメのスパイダーバースは繋がりが無いってことになる。でもそれはスパイダーバースの物語の意図に反するんじゃなかろうか。
もしかして、スパイダーバース自体が多元的に存在する、スパイダーバースバースとかあるのかな。